平成15年 5月 2日(金) 快晴

今日は、姫路から鳥取大山方面を観光に行きます。

トヨタレンタカー姫路店を出発。レンタカーはビッツを借りました。

中国自動車道に入ります。
高速を院庄ICで高速を降り、 作楽神社へ。


 作楽神社・院庄館跡
 作楽神社・院庄館跡は、中国自動車道 院庄ICの近くにあります。
 院庄館跡は、鎌倉時代から室町時代にかけての美作守護職の居館跡と推定される遺跡です。
 ここはまた「太平記」に登場する後醍醐天皇と児島高徳の伝承の地としても有名であり、明治2年には館跡の中央部に作楽神社が創建されました。
 元弘2年(1332年)3月17日後醍醐天皇が執権北条高時のために隠岐島に流されて行かれる途中、ここ院庄にお着きになり3日間ご滞在なされました。ある夜児島高徳は雨をおかしてしのんできましたが、警固がきびしくて天皇に近付くことができませんでした。せめて忠義の臣がいることを知っていただこうと、東大門のそばの桜木を削って
「天莫空勾銭 時非無范蠡」(てん、こうせんむなしゅうするなかれ、ときに、はんれいなきにしもあらず)
  と十字の詩を書きとどめて帰ったと太平記にあります。


院庄ICから、中国自動車道に再度入る。一路、鳥取へ向かいます。
途中から米子道に入り、米子ICで降りました。

名和神社に到着。
これから、後醍醐天皇に関係が深い、名和氏の遺跡を廻ります。


 名和神社
 
後醍醐天皇の重臣・名和長年と一族42名をを祀る神社です。
 名和長年は隠岐島に流されていた後醍醐天皇の脱出を助け、天皇を船上山に迎え鎌倉幕府軍を破りました。
 後醍醐天皇は、この年、鎌倉幕府を倒し天皇親政を復活(建武の新政)、長年はこの新政権で重用されました。


 現在の社殿は昭和10年に完成。本殿から日本海を望むと、海を越え一直線上に後醍醐天皇隠岐行在所があります。
 船上山にたて籠もる際、名和氏は生きて還らぬ覚悟で米倉に火を放ったといわれ、今でも神社の裏から焼け米がでるといいます。一帯は、桜の名所、名和公園になっています。

 


 長綱寺と名和氏一族の墓

 長綱寺は、元徳2年2月名和長年の開基といわれています。








 長綱寺の裏山には、名和一族の墓と伝わる200余基の五輪塔が整然と並んでいます。
 栄枯盛衰を感じさせます。
 







 三人五輪塔(名和長年墓)


 三人五輪塔は、名和長年および義高(長男)、高光(三男)の首塚として伝えられています。







 長年は京都大宮、義高は泉州堺(現大阪府)、高光は西坂本(現滋賀県)でそれぞれ戦死したものを家臣が持ち帰り、ここに葬ったといわれています。この地方では珍しく大型の五輪塔だということです。





 後醍醐天皇御着船所と御腰掛岩

 隠岐を脱出した後醍醐天皇の船が着いたところといわれ、天皇が腰かけられたという岩があります。











 コンビニでおにぎり、サンドイッチを買って車の中で食べました。車で走りっぱなしでした。
 船上山へ向かいます。
 船上山の林道を走ります。道は完全に舗装されてるが、すごい山の中です。
 新緑の緑がきれいです。



船上山登山口へ到着。
 船上山
船上山  車を路肩に停めて、登山道を登り始めます。すぐ、急な坂が始まります。きついです。
  船上山は約100万年前の古期大山火山活動で形成された山です。標高615m。山頂は平坦で三方が断崖の山です。特に比高100m以上の屏風岩といわれる絶壁が特徴的です。


 

 20分ほど登り、船上山の行宮の碑へ到着しました。ここまで来ると山上は平坦地になっています。
 マウンテンバイクに乗っている人に会いました。





後醍醐天皇行在所跡
 船上山は、古来より山岳仏教が栄えた地として知られ、平安時代前期に金石寺が創建されました。
 建武新政前夜の元弘3年(1333)閏2月28日に後醍醐天皇は名和長年に奉ぜられ金石寺に入り、3日間の合戦で北条勢を破り、その後奥の院北側に仮宮が造営され、船上山に約80日間行在されました。
 



 今日は金曜日で平日ということもあり、船上山登山の間に,人に会ったのは4人だけでした。
 船上山の山頂は比較的平らで、福島県の霊山に似ていると思いました。霊山も山上に昔お寺があったといいます。

 さらに歩いて、船上神社へ。林の中の林道を歩いていきます。
 行宮の碑から船上神社まで行く途中の森は、木々は新緑できれいだが、人は歩いていなくて、さびしいというか恐いような感じがしました。


船上神社は、船上山の山の中にある神社です。

そこから3〜4分歩いて、智積院、後醍醐天皇行宮跡へ着きました。

 智積院跡は、まるっきりの山の中にあります。

 後醍醐天皇行宮跡。
 同じく、まるっきりの山の中。昔とはいえ、こういうところに天皇が一時的にでも、よく滞在ものです。

 船上神社から、少し先へ行くと、こんな山の上にも小川が流れています。この水に、食糧さえ豊富にあれば何年でも船上山に籠城できたでしょう。

下山開始。
16:00 駐車場に到着。兵庫県姫路市に向かいます。

帰りは、倉吉市を通って、R313経由で、湯原ICまで走り米子道に入りました。
今日は、大山の回りをほぼ一周したことになります。
レンタカーは午後8時までに返却しなければなりませんでした。兵庫県から鳥取県とかなり遠いところまで来ているので、少し不安になりながら車を走らせました。
今日は、下道も高速道路も渋滞は全然なくて、スムーズに車を走らせることができました。

19:35 トヨタレンタカー姫路店に無事到着。

一日の走行距離は 451.6kmで、燃費計算すると、22リッター/kmでした。
高速道路や田舎道を走り放しだったからか、すごく燃費がよかったです。驚きました。