永源寺と湖東三山めぐり

平成16年11月24日 晴れ

午前9時に、滋賀県大津駅へ。前日から関西へ来ていました。

今日は、大津駅発着の「永源寺と湖東三山めぐり」に参加します。
主催は、近江鉄道。
西武鉄道と同じライオンがトレードマークなので、西武鉄道グループなのか思いました。

湖東三山とは、文字通り滋賀県琵琶湖の東の山の山麓にある、三つの古いお寺です。
南から、百済寺、金剛輪寺、西明寺となっています。

コース予定
JR大津駅(9:30)〜永源寺〜百済寺〜
国民宿舎・金剛輪寺荘(昼食)
金剛輪寺・秦荘資料館〜西明寺〜JR大津駅(16:40)

料金は、おとな 6,400円でした。
料金には、バス代、昼食代、拝観料、消費税が含まれています。
ただし、西明寺の三重塔は別途拝観料が必要になっています。
西明寺の三重塔の中を見るには、別途拝観料が必要です。これはしょうがないです。

大津駅をバスで出発、それから大津プリンスホテルを経由。
名神高速道路に入り、八日市ICで下ります。

まず、永源寺へ。
 永源寺

 愛知(えち)川右岸にある臨済宗永源寺派の総本山。紅葉でも有名なお寺です。
 鎌倉時代、寂室元光和尚により伽藍を建立された。佐々木氏の庇護のもと、盛時には2000人もの学僧が集まっておおいに栄えました。
 その後、兵乱で一時衰えましたが、江戸時代に東福門院により再建され、さらに彦根藩主井伊氏の庇護によって諸堂が整えられました。
 本尊の聖観音像は秘仏で、俗に「世継ぎ観音」と呼ばれ、優れた世継を授かるとの信仰を集めています。

 永源寺の観光客の多さに驚かされました。参道入口から、お寺の中まで人が列をなして歩いてます。滋賀県の鈴鹿山脈の山中の田舎に、こんなに観光客が訪れるとは不思議です。
 観光バスを降り、参道へ歩いてゆくと、カエデ・モミジが真っ赤に色づいて、そのみごとさに心がうたれます。紅葉の赤・黄、まだ紅葉していない葉の青色のコントラストが、きれいです。


方丈(法堂)

大きな建築物です。
屋根は、珍しい、葭葺(よしぶき)屋根です。












 永源寺は、紅葉がよかったです。お寺の紅葉では、私が、今まで拝観したなかで一番でした。
 観光バスツアーなので、見学時間が限られており、お寺を充分に拝観できません。残念です。今度は、新緑の頃、空いている頃に、また来たいと思いました。

次は、バスで移動し、百済寺へ。

 百済寺(ひゃくさいじ)

 天台宗の古刹です。石垣がどっしりとした城郭の趣を見せています。
 湖東三山の中で最も古く、建立時は「くだらじ」と呼ばれていました。
飛鳥時代、聖徳太子の発願により造られた。本尊の十一面観世音菩薩は「植木観音」と呼ばれる聖徳太子自作の仏像です。
 平安時代に天台宗に改宗してからは300余坊の塔頭を構え、「湖東の小叡山」と云われるまでになりました。
 しかし、織田信長の焼き討ちにあい、建築物はほとんどが焼失してしまい、平安時代のものは現在の本尊などの主な仏像や経巻類が残るだけです。
 現在の本堂・仁王門・山門は、江戸時代前期、井伊氏の寄進によって甲良大工の手で建てられたものです。



まず、喜見院の庭園を見学。
第二次大戦後に造られた庭園で、名庭です。
たくさんの人が見学しています。









歩いて、本堂へ向かいます。
本堂へは、石畳みの坂道を登っていかなければなりません。



百済寺 本堂







 百済寺は、庭園がよかったです。紅葉の木々とあいまった庭園がすばらしい。
次は、昼食会場の国民宿舎・金剛輪寺荘へ。観光バスツアーに昼食がセットになっています。
時間がおしていて、午後1時をまわってしまっています。


三つ目のお寺、金剛輪寺へ。

 金剛輪寺

 奈良時代に聖武天皇の勅願により行基が開山した天台宗の寺院。本尊は行基の作と伝えられます。

 源義経が義仲追討の武運必勝を願い太刀を寄進したり、北条時宗が佐々木頼綱に命じて元軍降伏の祈願をしたといわれます。



 山門から本堂までサツキに囲まれた石段が続き、山岳城郭であったころの趣を今なお残しています。

 石段を上り詰めたところに、織田信長の焼き討ちによる焼失の難を逃れた本堂(国宝)、三重塔があります。
 本堂は、鎌倉時代の和様建築の代表とされる楼門であったが、江戸時代に二階部分が取り壊され現在の形になりました。
 三重塔は本堂より古いものですが、荒廃したままとなっていたため、昭和49年(1974)復元されたものである。

 金剛輪寺の庭園もきれいで、たくさんの人が見学しています。
 混雑していて、写真を撮るため立ち止まるのが、迷惑になるぐらいです。








 庭園から、参道を歩いて本堂・三重塔へ。
 永源寺、湖東三山は参詣するのに、いずれも石段を登って行かねばなりませんが、この金剛輪寺の石段が一番距離があります。きつくて足がつりそうです。
 石段の両側に、小さいお地蔵様が並んでいて、お地蔵様の前に風車が回っています。

 この風車とお地蔵様が、何か風情があっていいです。かわいいお地蔵様です。

本堂(国宝)










三重塔
















集合時間まで時間がなくて、金剛輪寺・秦荘資料館は見学しませんでした。
金剛輪寺は、紅葉・庭園・建築物(本堂・三重塔)がよかったです。

最後の湖東三山の寺、西明寺へ。

 西明寺

 天台宗の寺。平安時代、仁明天皇の勅願により三修上人が開山したと伝えられます。
 門をくぐると参道が続き、山坊跡の石垣が散在しており、平安、鎌倉、室町時代を通じて祈願・修行道場として栄えました。
 幸いに兵火を免れた本堂や三重塔や二天門が残されています。

 本堂は、鎌倉時代初期に建立された建造物で、釘を一本も使わない純和風建築。鎌倉の様式がよく保存され、国宝に指定されています。
 三重塔は、初層内部に極彩色で金剛界の三十二菩薩など鎌倉時代の極楽浄土が描かれている。本堂と同じく釘を一本も使わない純和風建築で、国宝に指定されています。

 紅葉の名所としても有名であるが、不断桜があり、紅葉と桜を同時に見ることができます。
 不断桜は、門を入ってすぐ左に曲がったところにあります。

紅葉の時に桜が見れるとは、不思議です。



参道を歩いてゆきます。




このお寺にも、庭園があるので見学。




庭園をすぎて、本堂へ向かってゆきます。


本堂 (国宝)

 重文の仏像がたくさんあります。
 お寺の方が仏像の解説をされていました。






三重塔 (国宝)
 内部中央に大日如来を祀り、柱・壁・扉に仏画・法華経の経文が画かれています。
 拝観に別途千円が必要です。
 時間が無くて拝観する余裕がなかったです。
 優美な姿をした三重塔です。




二天門 (重文)











西明寺は、紅葉・建築物・仏像にみるべきものがありました。

これで、駆け足のような4つのお寺めぐりが終わりました。
もう、4時ちかくになり、暗くなってきました。

観光バスは、八日市ICから名神自動車道にのり、一路大津駅へ。
大津ICで下りる手前で、少し渋滞がありましたが、後はスムーズに、大津駅前に到着。
PM5:10に大津駅前に到着。

大津駅から電車に乗り、新大阪駅へ。
新大阪から、新幹線に乗り東京、そして茨城へ帰りました。