平成20年12月

西国第二十六番 法華山 一乗寺 (ほっけさん いちじょうじ)



開 基  法道仙人
創 建 白雉元(650)年
本 尊 聖観世音菩薩
宗派 天台宗
 住 所 兵庫県加西市坂本町821-17
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この日最後の一乗寺、よかったです。
着いたのは、午後4時ちょっと前で、山の中にあることもあり、ちょっと薄暗くなりかけていました。 観光客は、ほとんどいないです。
この寺には、国宝の三重塔があります。

一乗寺は、法道仙人が孝徳天皇の病気治癒祈願を行い、治癒の功績が認められ、勅願により白雉元年(650年)に創建したと伝えられています。

法道仙人は念持仏、仏舎利と宝鉢だけを持ってインドから雲に乗って渡来したとされている伝説的な僧です。法道仙人は食べ物が欲しくなれば、宝鉢をとばして供養を受けたといわれています。
一乗寺は、播磨の山のなかにあります。
山岳仏教のにおいがします。
入山料を払い、石段を登ります。
常行堂
聖武天皇の勅願による建立と伝えられています。
現在の建物は明治元年(1868年)に建てられたものとされています。
常行堂の上方、石段の上に、三重塔が見えてきます。
三重塔  (国宝)
 三重塔は、平安時代末期、承安元年(1171年)の建立とされており、日本最古の塔の一つです。
 国宝に指定されています。
石段を上がりきった金堂から見た三重塔です。夕日を浴び、古色蒼然たる伽藍と甍を見せています。
平安時代末期の建築で、800年以上ここに立っています。
屋根は、下層にいく従って大きくなり、安定感があり、かつ優美です。
この塔に比べると、人の一生は短いです。日常の悩みとか、ばからしくなります。  
さらに階段の上に、金堂(本堂)が見えます。
一乗寺の本堂は、10年がかりの修理が終わり、今年の4月から再び拝観ができるようになったとのこと。
現在の本堂は、江戸時代初期に、姫路城主 本多忠政が寄進したもので、国の重要文化財に指定されています。
たくさんの納め札が、くぎで打ち付けられていました。
本堂を復元修理した際、納め札も元に戻したそうです。

昔は、巡礼者がくぎで、木札を柱に打ち付けたのですね。 このことから、最初の寺の巡礼を、打ち始めといいます。
柱にも、納め札を打ち付けたくぎの跡がたくさん残っています。
昔、私が一乗寺を訪れた時、本堂は修復中でした。やっと拝観でました。
観光客は、ほとんどいなくて、一乗寺の境内、厳かな空間を独り占めしたようで、よかったです。