平成22年3月22日 岩手県 奥州市

 正法寺(しょうぼうじ)
 正法寺は、岩手県奥州市にある曹洞宗の寺院です。
 山号は大梅拈華山(だいばいねんげざん)。本尊は如意輪観音。
 1990年(平成2年)9月11日には、本堂などが国の重要文化財に指定されました。曹洞宗三本山の一つで、今でも修行僧が厳しい修行を行っています。
 1995年から2000年まで平成の大修理が行われていました。
1348年(貞和4年)、東北地方初の曹洞宗寺院として、無底良韶(むていりょうしょう)が正法寺を開き、東北地方における曹洞宗の拠点となりました。
本堂 (国重要文化財)
仙台藩による造営で、江戸時代後期に再建されたものです。
入母屋造、茅葺き。正面30m、側面21mの大規模な建築です。
本堂の茅葺屋根は、高さ約26m、面積は720坪と日本一の茅葺屋根を誇っています。
とてつもなく大きくて、立派な茅葺屋根です。
山門入り口に、杉の木がニョッキと林立しています。


 黒石寺((こくせきじ))
黒石寺は、岩手県奥州市水沢区黒石町にある天台宗の寺院です。
山号は妙見山。
729年(天平元)行基菩薩の開基と伝える古刹です。
807年(大同2)に慈覚大師(円仁)が中興して現在の寺号となりました。

盛時には48の伽藍があったと伝えられます。
本尊の木造薬師如来像は胎内に貞観4年(862)の銘があり、国の重要文化財に指定されています。
本堂には誰もないくて、残念ながら、仏様の拝観はできませんでした。
蘇民祭(旧暦1月7〜8日)は勇壮な祭りとして有名です。

 斎藤實記念館
齋藤實(さいとう まこと・1858年〜1936年)は現在の奥州市水沢区)出生で、日本の海軍軍人であり政治家です。第30代内閣総理大臣(在任1932年 - 1934年)になっています。
昭和11年(1936年)2月26日 、 二・二六事件により、青年将校に暗殺されました。享年77際。
 生誕地に本人が建てた住居が保存、公開されています。
 その隣に、齋藤實記念館があります。
 閉館時間ぎりぎりに入館することができ、急ぎ足で見学しました。
 齋藤實は、当時のファシズムや軍国主義の犠牲になったのしょう。

齋藤實 胸像

春子夫人 胸像

 高野長英生誕の地

齋藤實記念館からほど近くに、高野長英生誕の地があります。
公園のようになっており、記念碑が立っています。
高野 長英(1804年〜1850年)は、江戸時代後期の医者・蘭学者です。
高野長英は、1804(文化元)年奥州市水沢区で生まれ、17歳で江戸に出、吉田長淑の門に入り、長英の名を与えられ、のち長崎にむかいシーボルトの鳴滝塾で蘭学を学びました。
シーボルト事件では、多くの門下が処罰されたなかで、長英は旅にでていて難を逃れます。
蛮社の獄で、長英はその著書「夢物語」で幕政を批判したとの理由で永牢の身となりました。
1844(弘化元)年 江戸伝馬獄舎の火事で牢を脱し、多くの門人や学者、宇和島、薩摩藩主などに守られながら潜伏を続け、薬品をもって面相を変え、いくども名を変え潜行活動をしながら、ついに1850(嘉永3)年江戸青山で襲われ自刃しました。享年47歳。