平成22年5月 福島県須賀川市

 乙字ケ滝(おつじがたき)
 乙字ケ滝は、福島県須賀川市と石川郡玉川村の間を流れる阿武隈川にかかる滝です。 日本の滝百選の一つにも選ばれています。落差6m、幅100m。
   名前の由来は水が乙字の形をして流れ落ちることに因んでいます。 滝幅の広さから「小ナイアガラ」とも呼ばれています。
滝不動尊や聖徳太子石像などがあり、公園として整備されています。江戸時代には、白河藩により、滝の下で村民が鱒や鮭、鮎などを捕ってよいとされたが、初漁の魚は殿様に献上することになっており、初漁近くなると藩士が近くに詰めました。 その滞在費を持つ代わり、他の賦役は免除されていました。
 滝の近くには、松尾芭蕉がこの滝を訪れたときに詠んだと言われる「五月雨の滝降りうづむ水かさ哉」の句碑があります。

 須賀川城(すかがわじょう)
須賀川城は、福島県須賀川市にあった平山城です。
須賀川城は、鎌倉時代に二階堂氏によって築かれた城で、現在の市街地のほぼ全域が城域となっていました。
現在は本丸跡に二階堂神社が残っています。
 二階堂氏は奥州の守護職を務める名門で戦国時代には岩瀬郡を中心に5万7千石を領するになりました。城下町全体が城郭に取り込まれている町割りで、城内外に出城や館をもち防衛ラインとしています。
 しかし、天正17年(1589)、伊達政宗の攻撃を受けて落城しました。落城時の城主は、政宗の叔母さんにあたる方でした。過酷な世でした。
 二階堂神社のお堂脇には、大きなケヤキの木が立っています。