平成22年5月

 円通院 (松島)
 円通院は瑞巌寺の西隣りにある、伊達政宗の孫で、19歳で早世した伊達光宗の菩提寺です。光宗は、伊達忠宗の次男で世子、伊達政宗の嫡孫にあたります。母は徳川秀忠の養女・振姫(池田輝政の娘)で、期待されながらも光宗は江戸で亡くなってしまいました。
 光宗の霊廟である三慧殿が「圓通院霊屋」の名で国の重要文化財に指定されています。
雲外天地の庭
 松島湾に実在する七福神の島を仏の庭として表しています。
非毛氈が敷かれた長いすと、緋色の傘と庭園がよくマッチしています。
 境内いたるところにコケが生えています。
 三慧殿の参道にある苔むした石です。
三慧殿(さんけいでん)(重要文化財)
 二代藩主忠宗の次男・光宗の霊廟です。庭の奥にはが立ち、内部に安置された家形厨子には、馬上に束帯姿の光宗像が納められています。
遠州の庭
 約350年前に造られた心字池と観音菩薩が住む補陀落山を中心にした庭園です。この庭は小堀遠州作と言われています。
 庭は伊達藩江戸屋敷にあった小堀遠州作の庭を移設したといわれています。
心字の池には蓮の花が補陀落山にはモミジとツツジが植えられています。
大悲亭(本堂)
 光宗の江戸納涼の亭で、愛息の早逝を悼んだ忠宗公が解体移築したもので、寄棟造萱葺の瀟洒な姿は、禅寺らしい落ち着いたたたずまいを見せています。