坂東第十九番札所 大谷寺

寺院名 天開山 大谷寺
(てんかいざん おおやじ)
通  称 大谷観音
宗  派 天台宗
開  基 弘法大師   810年
ご本尊 千手観世音菩薩
真  言 おん ばざら たらま きりく
ご詠歌 名を聞くも めぐみ大谷の 観世音 みちびきたまへ 知るも知らぬも

 札所データ 
住所 栃木県宇都宮市大谷町1198
交通(車) 東北道宇都宮IC15分
駐車場 大谷寺の無料駐車場があります。
拝観料 300円
地図サイト mapion

 歴 史
  • 寺伝によれば、光仁元(810)年、弘法大師がこの地を巡錫したおり、自ら洞窟の岩壁に千手観音を刻んだのが開創という。当初は、像の上に漆を塗り、金箔を押した輝く姿だったという。
  • 江戸時代初期には、徳川家康の長女・亀姫が、時の住職で天海大僧正の法弟・伝海僧正による中興を援助し、現在の大谷寺の基盤を作った。伝海僧正は上野・寛永寺(徳川氏の菩提寺)の開山であるため、以来大谷寺は寛永寺に属し、徳川家の保護のもとに繁栄した。
  • 西の臼杵磨崖仏(大分県)に対し、東の磨崖仏として知られ、史跡としても美術的にも貴重なため、昭和29年に特別史跡、同36年には重要文化財と、二重の指定を受けている。
  • 昭和37年から3年間かけて保存維持のために大々的な工事が行われたが、その際、地層の最下層から約1万年前の土器などが発掘された。縄文時代最古という、屈葬された人骨が発見され、宝物館に展示されている。

 訪 問 記
平成20年9月23日(火) 晴れ
中禅寺を参拝した後に訪れ、もう夕方になってきました。

 大谷寺
回りが山に囲まれているので、夕方になると日が翳ってきています。
観音堂には、ご本尊である、自然石に刻まれた高さ4mの日本最古の千手観音像がおられます。

そして釈迦三尊像、薬師三尊像、阿弥陀三尊像も自然石に直接彫られている磨崖仏です。

特別史跡・国の重要文化財に指定されています。

九州では磨崖仏の作例が多くありますが、東日本で珍しいそうです。
きれいな庭園があります。

宝物館には、大谷寺遺跡で発掘された縄文時代の人骨などが見学できます。
 
 大谷寺でご朱印をいただき、少し離れとろにある大谷平和観音を見学しました。
 平和観音は、太平洋戦争の戦死者を悼み、昭和23年(1948年)から6年にわたって大谷石採石場跡の凝灰岩層壁面に総手彫りで彫られました。像高26.93mの石造観音菩薩立像です。
観音像は、とても大きくやさしそうなお顔をしておられます。