平成19年11月 

 熊野速玉大社
熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)は熊野三山(本宮、新宮、那智)のひとつとして信仰を集めてきました。

熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)を主祭神とします。

 奈良朝末期にいたって、熊野速玉大神は衆生の苦しみ、病気を癒す薬師如来として過去世の救済を、またお妃の熊野夫須美大神は現世利益を授ける千手観音菩薩、家津美御子大神は来世浄土へ導く阿弥陀如来として位置づけられました。

熊野速玉大社は、弁慶とも関係があるようです。

 さらに、中世熊野信仰の興隆にともない、皇室、公卿、武士中心から庶民信仰へと発展し、過去世救済、現世利益、来世加護を説く三熊野詣こそ、滅罪・甦りへの道であるとして、「蟻の熊野詣」の諺のごとく熊野街道は賑わったのでした。
熊野速玉大神は、もともとは近隣の神倉山の磐座に祀られていた神で、いつ頃からか現在地に祀られるようになったといわれます。

神倉山にあった元宮に対して、現在の社殿を新宮とも呼ぶ。
2004年(平成16年)7月1日 、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部としてユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。

熊野速玉大社 → 除福公園那智大社潮岬