平成25年10月富山県への旅 二日目
 浅井城(誕生寺)
 富山県射水市島にある誕生寺に来ました。日蓮宗の寺院です。
 越中守護の桃井直常、直和親子は、南北朝の争乱で南朝方につき、斯波義将と度々争いました。  
建徳元年(1370)、桃井直和が討死すると、同族のよしみもあって斯波氏と桃井氏は和議を結び、直和の子直儀に斯波義将の娘益子を嫁がせて、浅井郷を与えました。この時築かれたのが浅井城です。のちに、二代目城主桃井直之が家臣によって殺害され、菩提を弔うため城跡に誕生寺が建立されました。  
 前田利長墓所
 富山県高岡市にある加賀藩二代藩主前田利長の墓所に来ました。国史跡に指定されています。  
 1614年(慶長19年)に没した前田利長の冥福を祈るため、三代藩主利常が33回忌にあたる1646年(正保3年)に造営したものです。周囲に堀を構えた、石造りの豪壮な墓所です。  
 野尻城跡
 野尻城は、富山県南砺市野尻にあった平城です。
 木曽義仲と共に平家と戦った豪族野尻氏がこの地に拠っていたといわれています。  
 南北朝期には、野尻氏は越中国守護名越時有、越中守護桃井直常に従っていました。
 現在の城跡には徳仁寺が建ち、城の遺構と思われるようなものは見あたりません。  
 井口城跡
 富山県南砺市池尻にある井口城跡に来ました。
 南北朝期初頭、井口氏は越中国守護名越時有の子名越時兼と共に中先代の乱に参加したり、足利尊氏の御教書を得た越中国守護普門年清に従い、南朝方の越中国守護桃井直常に従いました。  
 現在、主郭は墓地となっています。堀は水田へと形を変えており、立派な石碑と案内板が立つだけで、往時の面影はありません。  
 福光城跡
 富山県南砺市福光にある福光城跡に来ました。
 城主は石黒氏で、平安期から活躍し、源義仲に与し倶利伽羅峠の戦で軍功をあげました。  
 南北朝期には、石黒氏は南北朝期には南朝方に与し、1342年には後醍醐天皇の皇子宗良親王を石黒城に迎えています。
 現在は、栖霞園という公園になっています。  
 日石寺(にっせきじ)
 日石寺は、富山県中新川郡上市町にある真言密宗大本山の寺院です。「大岩不動」の通称で知られます。
 寺伝では神亀2年(725年)、行基の開基と伝えます。本尊は大岩壁面に刻まれた磨崖仏の不動明王像で、国の重要文化財に指定されています。岩壁に刻まれた磨崖仏に覆いをかける形で本堂が建造されています。  
  一切衆生の六欲・根本煩悩を断つとされる、6つの龍頭から流れ落ちる六本瀧(ろっぽんだき)は、寒修行の場でもあり、滝に打たれている人がいます。
 三重塔
江戸時代後期、弘化二年(1845年)の建築です。
 塔は壁も戸もない吹き抜けの未完成で、安置仏もありません。柱には落書きがたくさんあり、ひどいです。壁・戸がまったく無い塔とは不思議なものです。予算が足りなくて、終わってしまったということです。
 これで早めに観光を終え帰路に向かいました。
 ちょうど秋の観光シーズンで、上信越自動車道は長野県内から渋滞が始まっていました。夜になっても渋滞が続いていました。
      
富山県への旅 1日目