平成22年 6月 長野県

 旧三笠ホテル
旧三笠ホテル(きゅうみかさホテル)は長野県北佐久郡軽井沢町にある歴史的建造物で国の重要文化財です。
 三笠ホテルという名称は、敷地前方の愛宕山が奈良県の三笠山に似ていることから、有島生馬、里見ク、山本直光によって付けられたといいます。
建物は1905年(明治38年)に竣工した日本人の設計による純西洋風建築で、また文化人財界人が多く宿泊したことから、「軽井沢の鹿鳴館」とも呼ばれていました。
 1906年(明治39年)、営業を開始、客室は30室、定員は40名、宿泊料は一等が12円、二等が8円、三等が5円でした。1907年(明治40年)、本館が完成しました。
 第二次大戦後は、米陸軍第一騎兵師団に接収され、進駐軍の施設になり、1952年、米陸軍第八軍の使用が終了、その後三笠ハウスの名称で営業を再開、1970年(昭和45年)まで営業を続けました。
 1972年2月、日本長期信用銀行によって買収され、1974年2月、現在地の南方から70m移転し、1980年3月27日、日本長期信用銀行から軽井沢町に贈与されました。
 ホテル廃業の時点で、竣工当初のおよそ50%の建物が現存しており、1980年(昭和55年)5月31日に「旧三笠ホテル」として国の重要文化財に指定を受けました。
 旧三笠ホテルは、軽井沢の古き懐かしき時代の雰囲気を持つ建物でした。ホテル営業はしていませんが、こんなホテルに宿泊できるなら、宿泊してみたいものです。ただ、木造建築なので、軽井沢の真冬は寒いでしょうね。

旧三笠ホテル→真楽寺龍岡城跡新海三社神社